ゼミナールの活動内容
1.前期グループディスカッション
弁護士のくず事件
- ある漫画の著作者と出版社に対し、自身の小説と酷似して いると訴えを起こし損害賠償を請求した事件に関して、翻案権侵害に当たるかどうかの検討を通して理解を深めました。
箱根富士屋ホテル物語事件
- とある作家が某県知事の著者に著作権を侵害されたとして知事と出版社に対して出版差し止めと損害賠償を求めた事件に関して、著作者人格権について整理し理解を深めました。
2ちゃんねるファンブック無断転載削除請求事件
- 電子掲示板「2ちゃんねる」において、書籍に記載された対談記事を書き込んだとして著作権にある引用にあたるか等が争われた事件について考察し理解を深めました。
中3YouTube違法投稿事件
- 動画投稿サイトに発売前の漫画データを無断でアップロードし広告によって収入を得ていた中学生が逮捕された事件に関して公衆送信権の観点から考察理解を深めました。
2.ディベート
RGBアドベンチャー事件(著作権)
- 正式な雇用契約をしていない中国国籍のデザイナーが来日の間にアニメーション制作会社の依頼で制作した複数のキャラクターに関して、著作権法の職務著作が成立するかどうかが争われた事件で、「法人等の業務に従事する者」に外国籍のデザイナーが該当するかという観点から討論しました。
ヤクルト容器事件(商標権)
- ヤクルト容器の形状について立体商標の登録が認められるかが争われた事件です。争点はヤクルトの容器の形状が全国的に周知であり、商標としての要件を満たしているのかという点です。 この事件をテーマに合宿中にディベートを行い学生フォーラムに向けて理解を深めました。
不思議なペコちゃん事件(商標権)
- 学生フォーラムの模擬裁判で扱ったオリジナルの事件です。すでに登録されているX社の立体商標(ペコちゃん)に類似した広告塔(不思議なペコちゃん)を別の会社YがXの警告を無視して使っていたのでX社から損害賠償を請求されたが、Y社側は防御策としてX社ペコちゃんの商標に無効審判を請求した、という設定でディベート及び模擬裁判を行いました。 争点としては侵害性と有効性の2点があり、侵害性の争点はY社の広告塔はX社の登録商標に類似しているか、という点で、有効性の争点はX社の商標に自他識別機能は本当に存在するのか、という点がありました。なお、本番ではX社が勝訴しました。